Live Active® LIFE

WELLNESS

キレイなあの人の1日に密着。
気になる‟肌・食・体”の健康習慣を徹底リポート

Reported by Yuumi Fuji<dis-moi>

2021.3.15

さまざまな役割を担っている現代女性はとにかく忙しい。なかでも、美容医療に携わる女医の忙しさは想像以上だと聞く。なのに、常にパーフェクトな美しさとヘルシーさをキープしているのだから驚かされる。そこで、毎日をパワフルに過ごしている「まいこ ホリスティック スキン クリニック」の山崎まいこ先生をクローズアップ。そのライフスタイルに迫りながら、まいこ先生の美と健康の秘密を探ってみた。

「ホリスティック」を看板に掲げて伝えたいことがある

今から3年前、東京・代官山に「まいこ ホリスティック スキン クリニック」を開院した山崎まいこ先生。‟まいこ先生”の呼び名で、クリニックでの診察はもちろん、多くのメディアで美容と健康に関する情報を発信している。「スキン クリニック」である以上、美容皮膚科であることは間違いないけれど、「ホリスティック」をクリニック名に採用したのは、まいこ先生の熱い想いがそこにあったからだ。

「ホリスティックとは、“全体的な、包括的な” という意味で、“一部分ではなく、全体を見る”という考え方を指します。私はこれまでに一般皮膚科、美容皮膚科の診察を通して、肌に悩みを持つ患者様に出会い、それぞれの肌悩みに対しての解決法を模索し続けました。しかし、西洋医療の対症療法では症状のコントロールはできても、完治までには至らない。根本的に治すには、内側からのケアが必須であることを痛感しました。そもそも皮膚は、体内の状態を映し出す最大の臓器で、食べたものはダイレクトに肌の状態に出てきます。そこで、病院に勤務しながらアメリカのNutrition Therapy Institute日本校に通学し、栄養素の消化・吸収と、腸内環境にまで着目した『酵素栄養学』を修得しました。そうして、外側からも内側からも総合的に診療し、ナチュラルな美しさを引き出すお手伝いをして一人でも多くの方に幸せになっていただきたいと思っています」

「まいこ ホリスティック スキン クリニック」の魅力は、レーザー治療やピーリング、イオン導入など、美容医療クリニックとしての皮膚科メニューに加え、『ホリスティック栄養学』にもとづいた栄養指導に始まり、ライフスタイルのアドバイスまで行うなど、内面ケアにも重きを置いている点。つまり、ひとつのクリニックで内外ケアができるのだ。これが現代人のニーズにマッチし、今や「まいこ ホリスティック スキン クリニック」は多くの人の駆け込み寺的な存在になっている。ただその分、まいこ先生は多忙を極めることに。

「クリニック勤務は週5日。休日は、取材や撮影、オンライン講演が入ることが多いため、今は全く何もしない日というのはあまりないかもしれません。でも、私は仕事しているのがとても好きなんです」と笑う、まいこ先生。ゆったりと構えたその姿には安心感があり、すべてを委ねてみようと思う人が多いのもうなずける。

ハードワークな毎日もホリスティックライフで上手に過ごす

完全予約制とはいえ、カウンセリングを重視した診察なだけに、まいこ先生が仕事に関わる時間は長くなる。当然、自身の時間を割くのが難しいのは想像に難くない。それでも笑顔が絶えないまいこ先生のライフスタイルを詳しく追ってみた。

6:30 起床

「気の滞りと体内時計をリセットするために、朝は空気の入れ替えと朝日を浴びています。そして、白湯と乳酸菌のサプリを飲み、そのときの体調に合わせて10分ほど筋膜リリースストレッチや瞑想を行います」。朝に余裕を持たせることで、1日が気持ちよく過ごせるようになるそう。

額に朝日を浴びることで体内時計のズレがリセットされ、夜に睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌されるようになり、入眠がスムーズに。

7:00 朝食

栄養学を習得したからこそ、朝食はどれだけ充実させているかと思いきや、想像以上にシンプル。その理由は、「お腹がいっぱいになると集中力が途切れ、思考力が鈍くなるため、仕事の日は、コーヒーにMCTオイルかGHEE(バターオイル)を入れたもの、もしくは、味噌汁だけで済ませます。その代わり、オフの日は、ゆっくり朝食を作り、ゆったりといただくようにしています」。あくまでも仕事のパフォーマンスを重視しているのがまいこ先生らしい。

休日の朝食風景。「平日はシンプルですが、休日の朝はゆっくりと時間をかけていただきます。バランス的に和食が多くなります」

8:30 出勤

「クリニックオープンは10時ですが、なかなかひとりで落ち着いて仕事をする時間が取れないため、早めに出勤し、調べ物や事務仕事をこなします。朝は頭がクリアに働き、効率よく動けるため、クリエイティブなことはここで行うようにしています」

13:30 昼食休憩

休憩時間を設けてはいるものの、現実は業務が長引くことはざら。「患者様がいらっしゃる間は休憩を取りませんので、食事を抜くことも多いです。食事を摂っても、ご飯半膳とおかずを1品、お味噌汁程度の軽めにし、仕事のパフォーマンスが下がらないようにします」とはいえ、かなりの小食!

間食

あまりの小食なので、「お腹は空かないのですか?」と質問したところ、まいこ先生は笑いながら「空きます。仕事中はエネルギーを膨大に使うので、間食は摂り入れていますよ。ポリフェノールによる抗酸化力が高いうえ、すぐにエネルギー源となるチョコレートはカカオ70%以上のハイカカオタイプを。また、干し芋は食物繊維が豊富で、よく噛むと満足度も上がります。この2品は血糖の上昇が緩やかなのもポイントです」と教えてくれた。

「患者様にも間食に干し芋をすすめていたら、干し芋の差し入れが入るように(笑)。干し芋って、すごく種類が多いので飽きません」

20:30 帰宅

ずっと詰めていたクリニックを後にするのは約12時間後。「脳を仕事から切り離し、オフモードにするためにまずは入浴をします。どんなに忙しくても、疲れを癒やすために10~15分は必ず湯船につかるようにしています。それからその日の体調に合わせて夕食を作ったり、デリバリーにしたり。夜はゆったりと過ごし、23時には就寝します」

休日の入浴は、キャンドルの明かりだけにすることで、深いリラックスを。
「夕食は炭水化物を避け、タンパク質と野菜を意識して摂るようにしています」(まいこ先生)

効果実感の高いスキンケアと、インナービューティの内外ケアが基本

「私自身、もともと敏感肌なのでスキンケア選びは慎重に。自分が使って納得したドクターズコスメを愛用することが多いです」

もちろん、外からのケアだけでなく、インナーケアにも抜かりはない。「心身共にストレスを溜めないようサプリメントは、予防的に毎日飲むものと、その日の体調に合わせてセレクトするものがあります。たとえば、最近は粘膜強化、免疫を整えるのにビタミンAとDがおすすめです」

「ビタミンDは飲んでいても効果実感が得られないものですが、免疫力を整えるため、毎日飲んでいます」(まいこ先生)。写真は、サプリメント「リブアクティブ ドクターズサプリ ビタミンA+D」

オフは思いっきり自分時間とし、明日への活力をチャージする

ほぼほぼ仕事メインの生活を送るなか、たまのオフはどのように過ごしているのか聞いてみた。「お休みの日は、日ごろ溜まった滞りをリセットするためにも筋膜リリース&ストレッチをしっかり行います。月1回は必ずフィットネス・クリエイティブディレクターのKAORUさんが主宰する『STUDIO Apro』(『Live ActiveLIFE』2月記事でもご紹介)で、体のクセや歪みなどをリセットするとともに、筋膜リリースとピラティスのトレーニングを。KAORUさんと出会ったことで毎朝のストレッチが日課になったほど。これをするのとしないのとでは、体のコンディションが変わります」

3年は続けているテニスボールによる筋膜リリースとストレッチ。「毎日行うことで心のコンディションもわかります」(まいこ先生)

オフまでストイック! と思いきや、「ゴルフも好きですが、基本的に大勢で集まってワイワイするより、ひとり時間を大切にしたいんです。気が向けば、音楽を聴きながらドライブを楽しんだり、ふらりと温泉へ行ったり。家で過ごすときは、読書をしていることが多いです。あっ、でも、掃除が好きなので、気がつけばいつも家の掃除をしていますね。仕事大好きの私にとって、オフは仕事に集中するためのチャージ時間と捉えています」と、どこまでもポジティブ。

自らがお手本になるかのようにホリスティックな生活を実践するまいこ先生。ある意味ストイックにも見えるライフスタイルながら、自分の体や心の声にきちんと耳を傾け、その時々に必要な選択肢をチョイスし、楽しく、快適に過ごしている。何かと「こうでなければいけない」と思いがちな現代人だけど、まいこ先生とお話しすると、「もっとフレキシブルに、もっと楽しんでいいよ」と、ホッと肩の力が抜けた気がする。

気がつけばお掃除をしたり、ゆったりと読書をしたり、思いつくままにひとり時間を充実させることで、自分らしさが取り戻せ、明日への活力につながるそう。

Maiko Yamasaki | 山崎まいこ

Maiko Holistic Skin Clinic Director

まいこ ホリスティック スキン クリニック 院長。皮膚科医。勤務医として形成外科医、皮膚科医、美容皮膚科医として務め、2017年東京・代官山にクリニックを開業(https://mhs-cl.com/)。
ホリスティックな視点から、外側の治療だけでなく、身体の内側、腸内の健康、心のあり方までサポートし、真の健康と美しさを追求している。オーダーメイドで患者に寄り添う医療には定評があり、各界著名人やビューティー関係者からの信頼も厚い。

Photo: Sadato Ishizuka
Hair&Make: Ritsuko Aino

Editor’s Note取材メモ

  • 自分にぴったりのゴルフクラブとの出合いで、改めてプロの仕事を意識

    最近ヒットだったものとの出合いを聞いたところ、「ゴルフクラブのフィッティングのプロに相談しながら選んだクラブ」との答えが。自分では絶対選ばないメンズのクラブをすすめられ、半信半疑ながらもそれでコースを回ってみたところ、見事ホールインワンが取れたそう! 「どんなことでもプロの仕事は違うな」と、感心するとともに、「自分の仕事にもより一層プロ意識と責任感が強まりました」とまいこ先生。

Content Writing

Yuumi Fujii | 藤井優美

Beauty Editor

『ELLE』『Women’s Health』などの雑誌・WEBメディアでも執筆。美容系編集プロダクション「dis-moi(ディ・モア)」主宰。エステティシャンを経て、美容エディターになること25年以上。美容専門誌をはじめ、多くの女性誌で美容情報や女性のヘルス特集を手掛ける。年間、数多くの研究者、医師、美容家などの取材をこなす。