Live Active® LIFE
BEATRIX POTTER™ © Frederick Warne & Co.,2022

TRAVEL

都内にいながら非日常を味わう、優雅な英国風アフタヌーンティー

Reported by Megumi Imai

2022.6.15

優雅な三段式のスタンドに、色鮮やかなプティフールやセーブル、スコーンが並ぶ、一流ホテルやカフェが提供する英国式アフタヌーンティー。フォトジェニックなケーキスタンドが運ばれた瞬間から歓声が上がり、しばしの写真タイムに。アフタヌーンティー巡りを楽しむ女性が増え、「ヌン活」という社会現象として報道されるほど。それだけに高級ホテルも工夫を凝らし、人気ブランドとのコラボレーションや季節ごとのメニューが次々と誕生している。

「ヌン活」女子も急増する、大人気のアフタヌーンティー。知っておくべきマナーとは?

英国貴族のために生まれたアフタヌーンティーだけに、正式なマナーはいろいろある。でも親しい友人と出かけるホテルのティールームやカフェならば、カジュアルに楽しんでいいよう。ここでは知っておくとより楽しめるあれこれを、帝国ホテル 東京の広報担当者に聞いた。「スタンドは上から1段目、2段目、3段目と呼んでいます。1段目にはデザート、2段目にはデザートやセイボリー(食後や食間に出る塩味のあるもの)、3段目はセイボリーという構成で、一般的に3段目のセイボリーから上の段へと食べ進めるのがお勧めです。でも食べ進めるうちに甘いもの、塩味のあるものと、ご自身がおいしく召し上がれる順番でどうぞ」。スタンドから好みのものをお皿に移し、大きめのものならナイフとフォークで切り分け、ひと口サイズなら手でつまんでいただくのもよい。「お茶は種類を替えていろいろ楽しんでみてはいかがでしょう。もちろんシャンパンやワインなど、お酒も合わせていただけます」。

予約は必須! 受付と同時に予約が埋まる人気スポット5選

絵本出版120周年を迎えるピーターラビット™️をはじめ、人気のファッションブランドやハイブランドとの期間限定コラボレーションメニューが登場するのも、昨今のアフタヌーンティー事情。そうなると希望の日時に席を確保するのがまず激戦となる。都内でも人気の高い5つのサロンの魅力を探ってみよう。

「ピーターラビット™️の絵本の世界に迷い込み、お茶会に参加する気分」
帝国ホテル 東京 インペリアルラウンジ アクア

※写真は2名様分

英国の作家ビアトリクス・ポター™️のピーターラビット™️シリーズの絵本が出版されて今年で120年。その絵本の世界を堪能できるアフタヌーンティーは、ピーターファンならずとも、感嘆の声が上がるキュートさとおいしさ。デザート、セイボリー、それぞれにピーターのストーリーが反映され、2段目のセイボリーには熱々のオニオングラタンスープも! ラウンジの入り口にはピーターラビットの世界を表現する展示が作り上げられ、そこでの記念写真撮影も必須。東京では6月30日までのメニューだけど、7月1日〜9月4日まで帝国ホテル 大阪でも展開。

ピーターラビットたちがお花畑で遊んでいるような、華やかな1段目。
都内のパワースポットでもある「皇居」を眺めながら。

帝国ホテル 東京 インペリアルラウンジ アクア

「ピーターラビット™️の“バースデー”アフタヌーンティー」¥7,700(税込、サービス料別)

東京都千代田区内幸町1-1-1 本館17F
11:30〜18:00L.O.
TEL 03-3539-8186(直通/予約・お問い合わせ)

https://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/restaurant/imperial_aqua/plan/afternoon_tea.html

「パティスリー世界チャンピオンのクリエイションを心ゆくまで堪能」
ラデュレ 銀座店

※写真は2名様分

2021年にメゾン・ラデュレのエグゼクティブ・シェフに就任したのは、パティスリー世界チャンピオンに輝いた経歴を持つ、ジュリアン・アルバレス。そのセンスを凝縮したアフタヌーンティーが期間限定で登場。1段目にはチェリー/マンダリン・ペティアンのマカロン、2段目にはセイボリーが4種、3段目には2種のパティスリーと、スイーツ好きの女子にはたまらないラインアップ。コーヒーや20種類以上から選べる紅茶といただくのはもちろん、追加料金で選べるシャンパンで楽しむのも大人ならでは。6月30日までの限定メニュー。

パリのサロン・ド・テにいるかのようなラグジュアリーな店内。

ラデュレ 銀座店

アフタヌーンティー“ラデュレ・エグゼクティブ・シェフ ジュリアン・アルバレス クリエイション”2名様 ¥12,100(税込)

10:00〜21:00(L.O.20:00)
東京都中央区銀座4-6-16 銀座三越2F
TEL 03-3563-2120

https://www.laduree.jp/view/category/boutique

「彩り豊かなひと口サイズ食べやすいプティシューが並ぶスタンド」
アマン東京

※写真は2名様分

シックな黒竹のスタンドにひと口サイズのプティシューが並ぶのは、6月30日までの限定メニュー「プティシュー アフタヌーンティー」。喉越しのよいライチのエスプーマを載せたブラッドオレンジのスープをアミューズに、さまざまなトッピングのプティシューの数々。目を引くのは1段目のカラメルソースをかけていただく、ティーカップ型のシュー。セイボリーはさまざまなキャベツを旬の食材と合わせた、どれも食べやすいひと口サイズ。コーヒー、そして紅茶はドイツの老舗ブランド「ロンネフェルト」の豊富なラインアップがそろっており、日本茶などを含めると30種類以上の飲み物から好みのものを楽しめる。「プティシュー アフタヌーンティー」は6月30日までの提供で、7月1日からはサマーアフタヌーンティーの提供が始まる。マンゴーやパッションフルーツなど夏らしい素材を使った爽やかな季節のメニューが楽しめる。

ティーカップ型のシューの中にはコーヒークリームとカスタード。上にはクレームシャンティ。タルトの器のキャラメルソースをかけて。
窓の外には、都会を見下ろす絶景が広がるザ・ラウンジ by アマン。

アマン東京 33階「ザ・ラウンジ by アマン」

「プティシュー アフタヌーンティー」おひとり様 ¥7,464(税・サービス料込)

11:00〜17:00(最終入店、席の利用は2時間30分まで)
東京都千代田区大手町1-5-6 大手町タワー33階
TEL 03-5224-3339(レストラン予約)

https://www.aman.com/ja-jp/hotels/aman-tokyo/dining/petit-choux-afternoon-tea

「あのマンゴープリンも! 
夏の素材満載の限定メニュー」
ザ・ペニンシュラ東京

※写真は2名様分

バードケージ型のスタンドの上には、マンゴー、スイカ、パイナップル、パッションフルーツなど、夏のフルーツをふんだんに使ったさまざまなセイボリーとスイーツ。ホテルの人気商品をミニサイズにしたマンゴープリンや鮮やかな赤い円錐形はスイカ風味のムース。スコーンにもマンゴーの果実が練り込まれ、クロテッドクリームやマンゴージャムが添えられている。豊富なティーセレクションの茶葉を替えながら、夏の気分を存分に味わって。6月1日〜8月31日までの限定メニュー。

セイボリー6種、スイーツ6種にオリジナルスコーンと豊富なラインアップ。

ザ・ペニンシュラ東京 1階「ザ・ロビー」

「マンゴー&シトラス アフタヌーンティー」おひとり様 ¥7,337(税・サービス料込)

11:30〜20:00
東京都千代田区有楽町1-8-1
TEL 03-6270-2888

https://www.peninsula.com/ja/tokyo/hotel-fine-dining/the-lobby-afternoon-tea

「お茶時間をとことん楽しみたい人にうれしいフリーフロー」
パーク ハイアット 東京

時間とともに移り変わる景色を眺めながら、プティスイーツとフィンガーフードを“好きなだけ”いただけるという、女子会にはありがたいアフタヌーンティー。6月30日までは「ハリー・ウィンストン」コラボの限定メニューを開催中ですが(残念ながらほぼ完売)、7月からはこちらのレギュラーサービスに。紅茶、コーヒー、日本茶など約30種類の飲み物もフリーフロー。天気がいいと富士山もくっきり見え、オレンジのグラデーションが美しい夕刻もお勧め。

ケーキスタンドの先に、こんなビューが広がるのもピーク ラウンジならでは。
天井が高く、声の響き方がまさに非日常。天気がよい日に訪れたい。

パーク ハイアット 東京 41階 ピーク ラウンジ

「アフタヌーンティー」おひとり様 ¥6,600(税込・サービス料別)

12:00〜17:00
東京都新宿区西新宿3-7-1-2
TEL 03-5323-3461(予約受付11:00〜22:00)

https://restaurants.tokyo.park.hyatt.co.jp/plb.html

今や高級ホテルや有名カフェの目玉メニューとなっているアフタヌーンティー。宝石のようなプティフールやフィンガーフードは、どれも隙のないおいしさとクオリティ。だからこそ、女子たちがこんなにも夢中になるのだと、今回の取材を通じて目と舌で納得。人気ファッションブランドのアイコン製品やキャラクターのストーリーを忠実に再現するパティシエたちの技術に、さまざまな分野からもコラボ依頼が殺到しているとか。ますます世の女性たちを夢中にさせるアフタヌーンティーは、見逃せないひとつの食分野である。まだまだ海外旅行のハードルが高いなか、非日常感であふれ、優雅な気持ちにさせてくれるアフタヌーンティーを、多くの女性たちに楽しんでもらいたい。

Content Writing

Megumi Imai | 今井恵

Beauty Writer

雑誌『ku:nel』のスタッフエディターとしてパリの記事を毎号制作。さらに『クロワッサン』をはじめ、女性誌では美容記事を中心に執筆。また唯一手がける男性誌『GOETHE』では、毎年ハワイ特集の担当。国内外を飛び回り、ホテルやスパなどの取材も多数。プライベートでは大の旅好き、猫好き、ミュージカル好き。