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湿気に負けないツヤ髪に! 梅雨時期の髪悩みに応えるヘアケア&スタイリング術

Reported by Akiyo Nitta

2022.6.15

梅雨のこの時期は、湿気によってヘアスタイルが決まりにくい。この時期の髪の悩みは、湿気によって髪がつぶれてペタンコになる、うねりが出てまとまらない、広がって収拾がつかないの3タイプに分かれる。ヘアアーティストで毛髪診断士の資格をもつshucoさんに、そんな3タイプの梅雨の髪の悩みを解消するためのデイリーケアとスタイリングのコツについてお話を伺った。正しいケア&スタイリングで、梅雨の時期でも湿気に負けない理想のツヤ髪をキープしよう!

梅雨に髪悩みが増えるのは、髪が水分を吸ってしまうから!

湿気の多い梅雨の時期は、髪がうねったり広がったり、ペタンコになったり……と、さまざまな髪の悩みがあらわになり、思うようにヘアスタイルが決まりにくくなる。朝、ちゃんとスタイリグをしても、外に出た途端に崩れてしまって台なしに……。その原因と対処法について、ヘアアーティストで毛髪診断士の資格をもつshucoさんにお話を伺った。

「湿気の多い時期に、髪の悩みが表れやすいのは、髪が空気中の水分を吸収してしまうから。特にカラーリングやパーマなどのダメージを受けた髪は乾燥し、キューティクルが剝がれているのでより水分を吸収しやすく、広がりやうねりが出やすくなります。また髪が細くコシがない場合は、水分の重さで髪の毛がつぶれやすく、ペタンコに。このように、もともとの髪質によって、うねり、広がり、ペタンコ……とさまざまな形で髪の悩みとなって表れるのです」

正しいケアとスタイリングを身につけることで、髪の悩みを軽減することは可能だそう。

1. まずはシャンプーの見直しを。
アウトバストリートメントまでラインでそろえて!

まずは、毎日使用するシャンプー剤の見直しを行うことが、この時期の髪の悩みの軽減に効果的だ。

「この時期は、髪の悩みに特化したシャンプー剤に切り替えて髪の土台を整えることが大切です。シャンプー&コンディショナーに加えて、洗い流さないアウトバストリートメントまでラインでそろえるのがおすすめ」

アウトバストリートメントは、熱や摩擦によるダメージから髪を保護するほか、高いコーティング力によって、余計な水分を吸収するのを抑える効果も。

梅雨の3大髪悩み「うねり」「広がり」「ペタンコ」を改善するのにおすすめのシャンプー&コンディショナー、アウトバストリートメントを紹介しよう。

■うねり→植物の力で髪内部を補修&再構築

髪内部を補修するバイオダイナミック・オーツ麦などの植物由来の活性成分が髪の奥までしっかりとアプローチし、栄養をたっぷりと与えて乾燥を防止。毛髪の絡みを防いでシルクのようなつややかでなめらかな質感に整う。バニラの余韻を残したマンダリンオレンジの香りも心地よい。

左から/OWAY シルクアンドグロー ヘアバス 240ml ¥4,070・同 ヘアマスク 150ml ¥3,520・同 セラム 100ml ¥5,170/アラミック

■広がり→水分保持力を高め、まとまる髪に

広がりの要因のひとつである加齢によるタンパク質の疎水化に着目。水溶性ビタミンB6が髪内部にまで浸透し、髪内部の保水力を高めるので、乾燥による余計な水分吸収を防ぐことができる。使い続けることで、髪がしなやかさを取り戻し、しっとりとまとまりやすく。

左から/オージュア タイムサージ シャンプー 250ml ¥3,080・同 ヘアトリートメント 250g ¥4,180・同 エッセンス 100ml ¥2,860 (すべてサロン専売品)/ミルボン

■ペタンコ→髪の内側からハリコシのある質感に

医学発想のケア技術を取り入れ、髪質改善に特化したケアアイテムを展開するフローディア。ケラチンやコラーゲンなど髪内部を補修&補強する成分と頭皮保護成分を配合し、頭皮をいたわりながら、髪内部を満たす。根元からふんわりとボリュームアップさせ、湿気に負けない質感に。

左から/フローディア スプリングリフト シャンプー 250ml ¥2,970・同 トリートメント 200g ¥3,190・ストレッチパフ 120g ¥3,300(すべてサロン専売品)/デミ コスメティクス

2. 洗髪後は素早くドライ。
冷風をうまく取り入れてまとまりやすいつややかヘアに

「シャンプー後は、素早く髪を乾かすことが重要です。乾かすときのポイントは3つ。ひとつめが、クセやうねりが出やすい箇所から乾かすこと、そして温風を斜め上から当てること。3つめは、冷風を上手に取り入れること」

濡れた髪は開いたキューティクルが剝がれやすく、とてもデリケート。さらに、頭皮が濡れたままでは雑菌が繁殖してしまうので、ドライヤーで一刻も早く乾かすことが重要だ。自然乾燥なんてもってのほか。

【髪にダメージを与えない
乾かし方のコツ】

1.ドライヤーを使用する前にしっかりタオルドライを

乾いたタオルで髪を押さえるようにして水分をタオルに吸わせる。目安はポタポタ水滴が落ちなくなる程度。ゴシゴシこすると、キューティクルがはがれてしまうので注意。

2.アウトバストリートメントをつける

髪の中間から毛先にアウトバストリートメントをなじませる。つけすぎはベタつきやペタンコの原因になるので、必ず適量を守ること。

3.クセやうねりの出やすい部分から乾かす

前髪などクセやうねりが出やすい部分を最初に乾かす。このとき、1カ所に熱が当たらないよう、ドライヤーを軽く左右に振りながら乾かすのがポイント。

4.強めの温風で根元をドライ

根元全体を乾かしていく。上から下に向いて重なっているキューティクルの向きに沿うよう、温風を斜め上から当てると、キューティクルが剥れるのを防ぐことができる。

5.中間から毛先を乾かし、冷風で仕上げる

斜め上から温風を当てながら中間から毛先をドライ。オーバードライを防ぐために、ほんのりひんやり感が残る程度で温風をかけるのをやめる。冷風に切り替え、同様に斜め上から当てるとキューティクルが引き締まり、つややかに仕上がる。

【乾かし方番外編1:
うねり・広がりはヒートブラシを投入する】

うねりや広がりで悩む人は、ドライ後にヒートブラシかストレートアイロンで髪を整えておく。熱が冷めると、癖のないつややかな状態が形状記憶されるため、翌朝のスタイリングが楽になる。

【乾かし方番外編2:
ペタンコヘアは温風→冷風で根元を起こす】

ペタンコに悩む人は、冷風で仕上げる前にボリュームを出したい部分の根元を起こし、温風→冷風を当てることで、ふんわり感アップ。乾かすときに根元が立ち上がるよう、髪の毛をいろいろな方向に倒しながら温風を当てるのも有効。

3. 梅雨におすすめのスタイリング剤は
オイルとワックススプレー

「スタイリング後の髪形をキープするためには、正しいスタイリング剤の投入がマスト。梅雨の髪悩みを防ぐためには、余計な水分を髪に吸収させないことが必要なので、水分が吸収されないように内側を満たすこと、そして髪をコートして物理的に水分をシャットアウトするのが有効です」

おすすめは髪に浸透しやすいヘアオイルと、固めすぎることなく髪をコーティングできるヘアスプレー。スタイルによって使い分けても、両方を使用してもOK。

■おすすめ1:しっとり感とつややかさをプラスするヘアオイル

うねりや広がりが気になる人、つややかなストレートヘアを楽しみたい人におすすめしたいのがヘアオイル。髪内部を保湿し、余計な水分の吸収を防止。スタイリング後に中間から毛先に適量を塗布すると、適度なウエット感やまとまり、つややかさが出てこなれた印象になる。厳選された原料を使用したスキンオイルとしても使えるタイプを選ぶと、重くなりすぎず、ケア効果も高いのでベター。

左から/LIRIo ウォータリーオイル 30ml ¥3,960/バローロ、Sun and Soil ヒーリング バランシングオイルセラム 50ml ¥7,480/The good things 、N.ポリッシュオイル SC 150ml ¥3,740(サロン専売品)/ナプラ

■おすすめ2:スタイルキープ&コートがかなうスプレーを

髪にハリ・コシがなくペタンコに悩む人、エアリーで動きのあるスタイルをキープしたい人にはソフトスプレー、またはスプレーワックスが◎。手ぐしが通せる柔らかな質感を残しながら髪を包み込む。スタイリングの仕上げに全体に吹きかけると髪がコートされ、余計な水分を吸収するのを防ぐことができる。頭皮についても安心なタイプを選べば、根元のふんわり感も思いのままに。

左から/mm スプレー SPF5/PA+ 80g ¥2,200(サロン専売品)/b-ex、ドア フェードヴェール 120g ¥1,760(サロン専売品)/ミルボン、BSスタイリング ワックススプレー 200g ¥1,650(サロン専売品)/アリミノ

時間がない、どうしてもまとまらない……、そんな日はヘアアレンジで乗り切るのも一案!

スタイリングに時間をかけられない日があれば、どうしてもスタイリングが決まらない日もある。そんな日は、ヘアアレンジで乗り切るのもおすすめ。shucoさんが手がける「TRESSE(トレス)」のヘアアクセサリーは、シンプルなまとめ髪も素敵にクラスアップしてくれる。シルクやエコレザーなど、髪と環境に配慮した素材を使用している点にも注目したい。

取り外し可能なひし形のスカーフと組み合わせたシルク製のシュシュや、シルクとエコレザーのミニシュシュが人気。トレンドのカチューシャは自然に配慮してつくられた素材を使用。TRESSE

うねる前髪をカチューシャで上げたり、シンプルなひとつ結びにリボン付きシュシュを取り入れてみたり……と、時短とマンネリ打破がかなう、ヘアアレンジを取り入れてみてはどうだろうか?

Shuco

ヘアアーティスト・毛髪診断士。都内でのサロンワークを経て渡仏。ヨーロッパ各国でコレクションやモード誌などのヘアを手がける。帰国後は多くの媒体で活躍。
Instagram@shucohair

Photo: Kenichi Yoshida、Noriyuki Fukayama

Content Writing

Akiyo Nitta | 新田晃代

Beauty Editor

大学時代から女性誌づくりに携わり、大学卒業後フリーランスの美容エディターに。スキンケアやメイクにとどまらず、ヘアケアや美容医療にも精通。女性誌や美容専門誌、WEBメディアでの執筆にくわえ、化粧品やサプリメントの開発やコンサルティングにも携わる。