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非日常空間で肌も心もトリートメントできる! 今行くべき東京ホテルスパ3選

Reported by Yumiko Murata

2021.4.15

ホテルのスパと聞くと、少しハードルが高いように感じるかもしれない。でもそこは極上の癒やしとおもてなし、そしてきれいを得られる特別な空間。東京はもちろんのこと、世界中のスパでトリートメントを体験しているトラベル&スパジャーナリストの板倉由未子さんが、改めてホテルスパの魅力を解説。東京で今行きたいスポットを厳選してくれた。

その土地の文化が詰まっている。ホテルスパから東京を知ろう

世界中を旅し、その土地のスパを体験取材してきた板倉さん。旅先ではスパからその土地のことについて学ぶことが多かったという。「『スパ=トリートメントを受ける場所』と思われる方がほとんどだと思います。確かにそうなのですが、そのトリートメントは先人たちから受け継いだ知恵や、その土地ならではの文化や特産物が反映されていることがほとんど。つまりスパを訪れれば、その国、その土地のエッセンスがわかると言っても過言ではないのです」

東京のホテルスパも例外ではない。「海外から来た人はもちろん、東京に住む人たちも東京を海外目線で感じられると思います。インテリアなど空間の作り方やスパコンセプトのほか、おばあちゃんの知恵袋的な日本ならではの素材など、新しい発見に出合えることも。五感を通じて日本、そして東京を感じられる場所だと思います」

トリートメントだけではない。お風呂、プール、ジムも利用できる!

しかし街中にあるサロンやスパと比べると、少し高い印象があるのも事実。だがそれも納得できるだろう。「ホテルスパの最大の特徴は、水まわりが充実していること。お風呂やシャワー、サウナなどがあり、しかも広々としてとても清潔です。トリートメントの予約時間の前に利用できたり、終わってからゆっくりくつろぐということもできます」。なかにはプールやジムが自由に使用可能なところも!

「ロッカールームも充実していて、アメニティは世界的なマスターブランドなど、評価の高いものが揃っています。ふかふかのタオルやスリッパや触り心地のよいリネンもホテルならではですね」

何といってもうれしいのが、極上のサービスと安定した技術力

「世界的に展開しているホテルブランドのスパでしたら、世界共通のスパ理念があり、スタッフのトレーニングが行き届いていると思ってまず間違いないでしょう。オペレーションもしっかりしているので、案内がスムーズ。ほかの人と時間が重ならないように配慮もしてもらえるはずです。またリラクセーションルームなどもあるので、心行くまでゆっくりすることができます」。そんな板倉さんがおすすめする東京のホテルスパは以下の3つ。

1.まるで森林浴をしているかのよう!「フォーシーズンズホテル東京大手町」

「昨年9月にオープンしたばかりのフォーシーズンズホテル東京大手町。ここでぜひ受けていただきたいのが、シグネチャーメニューの『フォーシーズンズ シグネチャー ウエルビーイング リチュアル YAKUSUGIフォレストリニューアル』。ORINというベルのチーンという音色とともに始まるトリートメントは、まずYAKUSUGIの粉末のスクラブで全身をやさしく清め、まっさらな状態の肌に。そこにYAKUSUGIのオイルで全身をマッサージしていきます。瞑想をいざなうようなウッディな香りに包まれていると、まるで森林浴をしているような錯覚に。ストレッチの要素がふんだんに盛り込まれたオリジナルの手技との相乗効果で、深くリラックスできるでしょう」

「そしてここではぜひともお風呂に入ってほしいですね。すごく広いわけではないのですが、黒が基調のシックな浴槽に広い窓があり、スカイツリーが眺められます。洗い桶が置いてあるのも日本らしい」

「東京のビューを見渡せる20メートルのプールもおすすめです。底がステンレスになっていてとてもスタイリッシュ。ジムが使えるのも魅力です」

フォーシーズンズホテル東京大手町

東京都千代田区大手町1-2-1

https://www.fourseasons.com/jp/otemachi/

営業時間
6:30~22:00(スパ施設、最終入場21:30)
10:00~22:00(スパトリートメント)
フォーシーズンズ シグネチャー ウエルビーイング リチュアル YAKUSUGIフォレストリニューアル(120分)¥58,465

  • 宿泊者、スパ会員以外のプール、ジムなどの利用料 タイムアウトバス¥11,000(180分)
  • ※新型コロナウィルスの影響で営業時間が変更になる場合があります。
  • ※料金には15%のサービス料が加算されます。

2.洗練された和のスピリットを全身で感じられる、天空のスパ「アマン東京」

「とにかく広いのが、アマン東京の『アマン・スパ』。最新マシンを取り揃えたフィットネスジムや、東京のパノラマを堪能できる30メートルプール、ピラティスやヨガなどの専用スタジオ、温浴施設などが33階と34階の2フロアに渡り、まるで天空のスパ、といった印象です」

「インテリアは和にこだわっていて、アマン東京独自のシグネチャージャーニーでは、クロモジや米ぬかのオイルなど日本の素材も取り入れられています。また各個室にシャワー&スチームルームがついているのも魅力。人と接するのが嫌という場合にいいですね」

「ここでぜひ受けていただきたいトリートメントは、世界のアマン・スパで展開する『アマン・シグネチャートリートメント』。アマンのオリジナルスキンケアプロダクトを使用した新しいトリートメントで、プロダクトは隈 研吾さんがデザインしたシックなパッケージで販売もされています。多忙でストレスフル、気持ちが落ち着かないときの『グラウンディング』、むくみなどがありデトックスしたいときの『ピュリファイング』、落ち込みや気分がのらないときの『ナリッシング』といった3種類の香りがあり、トリートメント前のカウンセリングで、そのときの自分のモードに合ったものを選ぶことができます。コースも“マッサージ”、“ボディスクラブ&ラップ”、“フェイシャル”があり選べるのですが、お時間があるときはこの3つのトリートメントがすべて入ったジャーニーがよいでしょう」

「各国で人気のコースは異なるようですが、東京のような都会では『グランディング』を求める声が多いと聞きます。忙しい毎日を過ごされている方こそ、ぜひ訪れてほしいです」

アマン東京

東京都千代田区大手町1-5-6 大手町タワー

https://www.aman.com/ja-jp/hotels/aman-tokyo

営業時間
8:00~22:00(スパ施設)
10:00~22:00(スパトリートメント)
アマン・シグネチャートリートメント(グラウンディング、ピュリファイング、ナリッシング)
マッサージリチュアル(90分)¥50,600(平日)、¥53,130(土日祝)
スクラブ&ラップ(90分)¥50,600(平日)、¥53,130(土日祝)
フェイシャル(90分)¥50,600(平日)、¥53,130(土日祝)
ジャーニー(180分)¥101,200(平日)、¥103,730(土日祝)

  • ※新型コロナウィルスの影響で営業時間が変更になる場合があります。

3.世界のスパトレンドがいち早く知れる「ザ・ペニンシュラ スパ」

「都心に位置しながら、喧噪から離れ、じっくり自分に向き合えるのがザ・ペニンシュラ東京の『ザ・ペニンシュラ スパ』。プールエリアは、眼下に緑豊かな皇居外苑が広がり、贅沢な眺望を楽しめます。ここは世界で注目されているスパブランドやユニークなものをいち早く取り入れる傾向があるので、最新のスパトレンドを知ることができます」

「いちばんのおすすめは、オーストラリアのブランド『サトル エナジーズ』 を使用したトリートメント。このブランドはアーユルヴェーダの教えとアロマテラピーの考え方を融合させたのが特徴で、マルマと呼ばれる体のエネルギーポイントに刺激を与える手技がユニーク。香りもずんと内に入ってくるような感覚があり、美容効果だけでなく、体の内側に響くような感じを覚えます。そのほかモナコで高い評価を得ている『マージーズモンテカルロ』のフェイシャルも」

「またこちらのスパは、リーズナブルな平日限定の『ウイークデイ スパ エスケープ』があるのも魅力。ボディとフェイシャルのトリートメントに、スイミングプールへのアクセス、そしてヘルシーなランチもついたパッケージで、かなりお得です」

※メインはどちらかひとつ

ザ・ペニンシュラ スパ

東京都千代田区有楽町1-8-1 ザ・ペニンシュラ東京6F

https://www.peninsula.com/ja/tokyo/5-star-luxury-hotel-ginza

営業時間
11:00~20:00(月~木)
10:00~20:00(金・日・祝)土曜のみ~21:00
サトルエナジーズ デトックス&アドレナル ブース トセラピー(110分)¥61,985
マージーズモンテカルロスーパーリフトオートクチュールフェイシャル(85分)¥49,335
ウイークデイ スパ エスケープ(110分のトリートメント、プールへのアクセス、ナチュラリーペニンシュラランチ)¥40,480(正規料金は¥58,190、2021年4月30日までの平日限定)

  • ※新型コロナウィルスの影響で営業時間が変更になる場合があります。
  • ※新型コロナウィルスの影響でサーマルエリアは閉鎖中です(2021年4月15日現在)

「今日は休息日」と決めて、半日から一日は滞在したい

トリートメントはもちろんのこと、前後に温浴施設やプール、ジム、リラクセーションエリアの利用もできるホテルスパ。せっかくなので、すべてを堪能しない手はない。「ホテルという非日常の空間で、極上のサービスを受けられるのが、ホテルスパの醍醐味。日常からエスケープしたい、一日ゆっくり過ごしたい、というときにはぜひ訪れてください。また最近は新型コロナの影響で旅行も思うように行けない日々が続いています。ホテルのスパでまる一日過ごすことで、ちょっとしたプチトリップ気分を味わえるはず。宿泊ができればさらにリフレッシュ効果も高まると思います」

Yumiko Itakura | 板倉由未子

Travel & Spa Journalist

トラベル&スパジャーナリスト。世界を巡り、会員誌、女性誌、ウェブなどで土地に息づく文化、癒やし、食をテーマに旅特集を手掛ける。また旅、癒やし、美、健康に関するイベントでの公演、各プロジェクトのアドバイザーも務める。ウェルネスの専門家たちとの交流も広く、自らもさまざまなホリスティック療法を学び、実践している。

Photo: Four Seasons Hotels Limited, Aman Resorts Ltd, HSH Management Services Limited. (The Peninsula Hotels), Getty Images

Editor’s Note取材メモ

  • 常に自分をブラッシュアップ。板倉さんが今、トライしていることは?

    トラベル&スパジャーナリストという仕事柄、これまで陰陽五行説や薬草療法などアジアンビューティに触れる機会も多かったという板倉さん。「薬膳検定に合格したこともあり、本格的に勉強をスタートさせたいと考えています。また食べることが好きなので(笑)、薬膳や発酵食など、食からアプローチする美容法と健康法を突き詰めたいですね。今はオーツ麦に凝っていて、レシピ提案などもしているのですが、体調が安定しているし、体も軽く感じるんです。インナーケアは大切だなと実感しています」

Content Writing

Yumiko Murata | 村田由美子

Beauty Editor

元『ELLE』ビューティ ディレクター。ファッション誌のビューティ担当を20年以上続け、フリーランスに。『エル・ジャポン』『エル・オンライン』のほか美容誌などでも執筆。食べることと赤ワイン、南の島をこよなく愛し、美容に悪いと思いつつもバカンスでは太陽をたっぷり浴びている(その分ケアもしっかりしています笑)。趣味はダイエットと歌うこと。