BEAUTY
美容やアンチエイジングの効果も! 医師が解説するビタミンAのチカラ
Reported by Madoka Natsume
2022.6.15
“人生100年時代”を見据え、私たちは「健康で美しく在りつづけ、前向きに年を重ねていくこと」を強く意識するようになった。内側・外側の両方のセルフケアは欠かせなくなり、毎日の食生活はもちろん、肌に触れるものにもこだわる人が増えている。その流れを受け、今注目されている栄養素が「ビタミンA」だ。優れた抗酸化力とアンチエイジングを兼ね備えた、まさにスーパー成分! 積極的かつ適切にとることがとても大切だ。赤坂ステラクリニック院長・栁下悠先生に、「ビタミンA」について話を伺った。
美容・健康に欠かせない大切な成分「ビタミンA」
ビタミン類のなかでもメジャーな栄養素、ビタミンA。スキンケア、サプリメントなど広く配合されているが、そもそもどんな働きをするのか。厚生労働省の資料によると、「ビタミンAは脂溶性のビタミンで、多くの食品に天然に含まれていて、正常な視力、免疫システムおよび生殖に欠かせないもの」とされている。つまり、人間が生きていくうえで欠かせない栄養素ということは間違いない。
栁下先生の説明によると、「ビタミンAは、油に溶けやすい脂溶性のビタミンで、『レチノール』『レチナール』『レチノイン酸』などに分類されています。目や皮膚の健康に欠かすことができない栄養素で、高い抗酸化力があることが知られています。日々の食事では、レチノールとしてうなぎやレバーなど動物性の食品から摂取できますし、β-カロテンなどのカロテノイドは、にんじんやほうれん草などの緑黄色野菜などにも多く含まれています。普段の食生活で比較的とりやすい栄養素といえますが、意識して取り入れる必要があります」
ビタミンAの1日あたりの
食事摂取基準
厚生労働省の調査によると、1日の食事から摂取するビタミンAの食事摂取基準の推奨量が700㎍ERに対して、実際に摂取しているのは平均469㎍ERと低いことがわかる。
食べ物から摂取しやすいと思われがちなビタミンAだが、実際には厚生労働省が推奨している1日あたりの摂取量に届いていない。この差を埋めるために、サプリメントなど栄養補助食品を取り入れるのも有効だ。
美容の視点から見るビタミンAの主な働きとは?
生きるうえで欠かすことができない栄養素ビタミンAは、美容の面から見てもとても重要な役割を担っている。特にアンチエイジングを心がけている人にとってはさまざまな効果効能を持ち合わせていて、いわば“スーパービタミン”と言っても過言ではない。
「まず活性酸素の働きを抑える作用を持つ『優れた抗酸化力』があります。ほかにも古い角質や老廃物などを取り除き肌の代謝リズムを整える『ターンオーバーの促進』、肌のハリ・弾力に欠かすことができない『コラーゲンやヒアルロン酸の生成促進』、紫外線のエネルギーを吸収して、肌を外的ストレスによるダメージから守る『紫外線(光老化)からの保護』が挙げられます」
【美容の面から見るビタミンAの働き】
- 1. 紫外線をブロックし、細胞が損傷するのを防ぐ
- 2. 優れた抗酸化力
- 3. 肌のターンオーバーを正常化する
- 4. コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促進する
日々失われていく体内のビタミンA! 内外の両方のケアで補給することが肝心
ビタミンAは、比較的食べ物から取りやすい一方で、体内で合成することができないという弱点がある。さらに肌内部にあるビタミンAには紫外線から肌を守るという働きがあるが、同時に紫外線により破壊されて減少してしまうため、ビタミンAを体内にためておくことが必要だ。
「ビタミンAは普段の食生活でとることはできますが、特に強い紫外線が降り注ぐ今の時期は、インナーケアとスキンケアの両面からアプローチしましょう」
【ビタミンAは内外ケアで積極的に摂取】
- 1. ビタミンAが含まれた食品をとる
- 2. ビタミンAの栄養補助食品(サプリメント)をとる
- 3. ビタミンA配合のスキンケアを心がける
実践 1
日本人が不足している栄養素。
まず食事からしっかり補う
先に述べたように、1日のビタミンAの摂取量はけっして十分ではない。それでは、意識的に食事からビタミンAを摂取するには、どうしたらよいのだろう。
「レバーやうなぎ、卵黄といった動物性食品には、ビタミンAが多く含まれています。また、β-カロテンが含まれる、ほうれん草や皮付きのにんじん、モロヘイヤなどの植物性食品も、積極的にとっていただきたいですね」
このβ-カロテンは、必要に応じて体内でビタミンAに変換される。特に緑黄色野菜に多く含まれていて、バターなどの油脂と食べると吸収がさらによくなるそう。ほうれん草のバター炒めなど手軽にできる料理もあるが、緑黄色野菜が苦手な人も多く、食事だけでカバーするのには限界がある。
【ビタミンAが多く含まれる食べ物・調理法】
- 1. レバー、うなぎ、卵黄などの動物性食品
- 2. ほうれん草、にんじん、モロヘイヤなどの緑黄色野菜
- 3. 炒め物にするなど、油と合わせて吸収率を高める
実践 2
信頼できるサプリメントで
効率よく補う
食事だけで1日に必要なビタミンAを摂取するのは、なかなか難しい。そこで冒頭で説明したように、サプリメントで補うのもひとつの方法。しかし、国内外にはたくさんのビタミンA配合のサプリメントがあるなかで、何を基準に選ぶのかが重要という。
「ネットなどでも気軽に海外からサプリメントを取り寄せることができる時代だからこそ、正しい判断をする必要があります。また、サプリメントは気軽に試せる一方で、過剰に摂取することによるリスクもあるので、とり方についても正しい知識を養うことが大切です」
【サプリメントを選ぶ際のPOINT】
- 1. メリット、リスクを考え正しい知識を養うこと
- 2. 自己判断で飲む量を増やすなど過剰摂取はしない
ビタミンAを中心としたサプリメント
「アクティブサプリ」
「アクティブサプリ」は、ビタミンAを高容量で配合したサプリメント。ビタミンAを中心に、美しさに欠かせない成分を独自の配合量で製品化している。さらに、栄養素をできる限り配合できるように、カプセルタイプを採用。粒の成形に使われる添加物は極力使っていない。
開発者は、形成外科医Dr.デス・フェルナンデス。美と健康に欠かすことができないビタミンAを中心に、彼が考える最適な栄養バランスでつくられている。
【『アクティブサプリ』のPOINT】
- 1. ビタミンAを高容量で配合
- 2. ビタミンAを中心に、考え抜かれた栄養バランスと独自の配合量で製品化
- 3. 添加物を極力使わないカプセルタイプを採用
- 4. 美と健康を知り尽くしたDr.デスが開発
実践 3
毎日のスキンケアで補給をし、
肌を健やかに
食事やサプリメントなどのインナーケアと並行して、外からのケアとしてビタミンA配合のスキンケアを取り入れるのも大切だ。特にアンチエイジングを心がけている人は、積極的にビタミンA配合の製品でケアをしよう。
「ビタミンA配合の化粧品は、シワを改善したり、コラーゲンの生成を促してハリ・弾力を与えたり、しぼんだ毛穴をふっくらさせたりなど、さまざまなメリットがあります。目に見える効果があるのはうれしいですが、そのぶん、選び方は慎重に。自分の肌質、悩みに合った適切なビタミンA濃度にしましょう。“濃度が高ければ高いほど効果が高い”と思っている方もいらっしゃいますが、大切なのは、自分の肌に合っていること。適切なカウンセリングを受けるなどして、慎重に選ぶことが大切です」
【ビタミンA配合の化粧品の効能】
- 1. シワを改善する
- 2. ハリ・弾力を与える
- 3. 毛穴がふっくらする
より豊かな人生に。ビタミンAとともに生きていく
インナーケア、スキンケアの両面から「ビタミンA」について話を伺い、強く感じたのは、「豊かな人生を送るために、欠かすことのできない栄養素だ」ということ。抗酸化作用があることから、美容やアンチエイジングへの効果も期待できるだけでなく、日々の健康を考えるうえで毎日必要量を摂取することが、ヘルシーでアクティブな人生を送ることにもつながるだろう。できる限り栄養価の高い、バランスのとれた食事を心がけてはいるが、パーフェクトにすることは難しいので、サプリメントも活用しようと思う。そして、最近気になってきたほうれい線と目元のシワの改善のためにも、ビタミンA配合のスキンケアに切り替えて、さらなるエイジングケアを心がけたい。
Yuu Yanagishita | 栁下悠
赤坂ステラクリニック院長。美容皮膚科・形成外科医。東京医科大学医学部卒業後、同大学形成外科、美容外科クリニック勤務を経て、2018年東京・赤坂にクリニックを開設。自身のSNSにて医師としての視点から美容情報を発信、オンラインサロンを運営するなど、クリニックに通うことができない方への情報提供も積極的に行う。@sonoma_u @akasaka_stella.clinic
Photo: Chika Okazumi
Content Writing
Madoka Natsume | 夏目円
Beatuy Editor/Writer
大学卒業後、出版社で編集者を務めたのちに独立。20年間以上の間で3000件以上の取材・執筆を行う。美容を専門分野とし、20代から60代と幅広い年齢層の執筆・企画を行うほか、化粧品のコンセプト立案、コピー制作など幅広く行う。ヘアメイク、スキンケア、ダイエット、アロマ、フレグランス、ボディケア、ヘルスケアと幅広いジャンルに精通。2009年より『オールアバウト』にてスキンケアガイドを担当。時間のある週末は、『ひとり映画鑑賞会』と題して、カフェオレを片手にミニシアターで映画を観るのが楽しみ。